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第54回日本医療福祉設備学会での口頭発表

令和7年11月28日(金)~29日(土)に一橋講堂で開催された「第54回 日本医療福祉設備学会」で口頭発表を行いました。

 

演題名「紫外線(UV-C)照射が医療施設の殺菌対象物に与える影響」

 医療施設の手すりやドアノブ等の環境表面は、細菌、真菌、ウイルスによる感染リスクが懸念され、消毒剤を含浸させたクロスによる清拭と併せて紫外線照射等を用いた殺菌が行われています。
今回の学会では、医療施設の備品や機器等に紫外線C(UV-C、波長254nm)を照射した時の照射対象物に対する殺菌効果と、対象物の近くにカーテンやつい立てを置いたときの殺菌効果に与える影響を確認し、報告しました。
照射対象物として、布、マイクロファイバークロス、タイルカーペット、磁器タイル、床用ビニルタイル等の代表的な素材を用いて、紫外線照射装置「ムーンビーム3」を使用しUV-Cを照射しました。加えて、つい立てとして暗幕、床用ビニルタイル、アルミホイルを置き、殺菌効果を確認しました。
 磁器タイルや床用ビニルタイルのような硬質表面では高い殺菌効果が得られましたが、布のような繊維状の素材では、色により殺菌効果に差が見られました。白色では殺菌効果が高くなり、濃い色では殺菌効果が低くなる傾向が見られました。つい立てを置いた場合、平滑で反射効率の高いものは紫外線積算光量と殺菌効果は高くなる傾向が見られました。
 医療施設内の感染リスクを軽減するために、効率的に作業の提案と製品の開発を引き続き検討していきたいと考えます。