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令和6年11月29日(金)~30日(土)に一橋講堂で開催された「第53回日本医療福祉設備学会」で口頭発表を行いました。
演題名「消毒剤と紫外線照射による素材への影響の確認」
細菌、真菌及びウイルスなどは環境表面に存在し、消毒剤を含浸させたクロスによる清拭や紫外線照射等で除菌を行っています。一般的に、消毒剤や紫外線の使用により素材の劣化が懸念されますが、その度合いについては報告されていません。今回、医療施設や医療機器の除菌に使用される消毒剤と紫外線照射がプラスチック素材に与える影響を確認しました。代表的なプラスチック素材であるポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)に消毒剤や紫外線照射を使用した後、引張試験機による引張強度の変化と色差計による色調の変化を確認しました。消毒剤は次亜塩素酸ナトリウム(1000ppm)、第4級アンモニウム塩配合アルカリ性除菌剤、アルコール製剤、加速化過酸化水素製剤(AHP)を使用し、紫外線照射はUV-Cランプを使用しました。
評価の結果、紫外線を長時間照射すると引張時の伸びが低下する傾向が見られたものの、引張強さに大きな変化は見られませんでした。PPは200時間照射すると黄変が見られました。例えばMoonBeam3のような紫外線照射装置を毎日5分間使用した場合で換算すると6年となり、素材への影響は大きくないと考えられます。PPはトイレの便座等に使用されており、長期的には紫外線照射によるリスクがある事を知っておく必要があります。また、消毒剤や水への浸漬により、引張時の伸びが変化する傾向が見られました。消毒剤や紫外線による素材への影響を減少させる製品の開発や提案等、引き続き検討していきたいと考えます。